「健康ではない期間」にかかるお金 医療費・介護費で老後破産に

老後破産が現実的なリスクとして取り上げられ、特に医療費や介護費がその原因として挙げられています。「自分は健康だから大丈夫」と思っている方も多いかもしれませんが、その油断が後々の家計に大きな影響を与えることになります。今回は、医療費や介護費がどのように老後破産を引き起こすか、そのリスクを避けるための対策を紹介します。

定年後の生活を迎えたとき、まだ元気であれば、医療費や介護費は遠い将来の話だと考えてしまいがちです。しかし、これらの支出は予想以上に長期間にわたり、老後の大きな負担となります。特に、老後の生活が長期間にわたると、何らかの病気や健康問題が発生する確率が高くなり、そのための支出が避けられません。

問題の一つは、健康保険や介護保険に頼るだけではすべての負担をカバーできないことです。たとえば、70歳以降にかかる医療費は1人当たり平均1361万円となり、自己負担分はそのうち1~3割です。また、介護が必要になると、さらに大きな支出が待ち受けています。例えば、介護が必要な場合、在宅介護で約339万円、施設介護の場合は約806万円の費用がかかることが一般的です。

これらの支出は「一時的なもの」として見過ごしがちですが、実際には数年、あるいは十数年にわたって続くことが多いです。特に「健康寿命」と「平均寿命」の差を理解することが大切です。日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳ですが、健康寿命は男性72歳、女性75歳とされています。この10年ほどの差が、医療や介護の負担を大きくし、最終的に家計を圧迫する原因となります。

そこで、老後破産を避けるためには、医療費や介護費を「生活費」とは切り離して考え、専用の準備をしておくことが重要です。医療費については、最低でも100万円以上を「医療費専用の枠」として確保しておくと、予期しない支出にも対応しやすくなります。また、介護費についても、将来の支出として別に考え、準備しておくことが必須です。

さらに、日頃からの健康管理も重要なポイントです。自治体の健康診断を活用したり、定期的にウォーキングやストレッチを行うことで、健康寿命を延ばすことができます。

最も大切なのは、医療費や介護費のリスクを「いつか考えればいい」という先送りの姿勢ではなく、元気なうちに計画的に備えておくことです。具体的な数字を把握し、しっかりと準備しておくことが、老後の家計を守るための現実的で確実な方法となります。

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